2016年7月17日日曜日

アブラッソは心の距離なのです。

今日のレディーステクニカでは

女性にとっての左腕の使い方 について 私なりの哲学(笑)を
お話させて頂きました。

アブラッソのとき、
相手が距離をとりたい とき、
サカーダやガンチョなど アクティブな動きをする時、


タンゴは  その人の持ったタンゴに対しての感覚や
向き合い方、理解の仕方、様々な背景などによって踊りが変わります。

私には私がこれまで経験してきた様々な出来事が絡みあって
ジュンコイズムなタンゴ が出来てきていて、
そしてそれは今でも現在進行形でつくってる最中なのです。

つくってる最中ですが、その過程 過程 で 可能な限り
それを言葉に置き換えて、伝えてゆくことが私の役目であると
思っています。

口伝による伝承芸術なのですから。


でもそれは、生徒さんとの関係にもよってきます。

私はタンゴを教えるプロとして自分に自信を持っていますし、
生徒さんの成長過程をみて、
必要なタイミングで伝えてゆくことも大事なことだとよくわかっています。
段階 という点は非常に強いこだわりを持っていますので
まだ早い という人には絶対に先に進ませません。

あるいは、同じことをどのクラスでもいつでも伝えているわけではないので、
生徒さん自身が 必要なお話を受け取れていない場合もあります。

例えば

 私 先生からアブラッソ習ったことない

という方もいるかもしれませんが
 
 技術的にまだ未熟で (自分でちゃんと立てていないとか)
 教えてもらってないのかもしれませんし

 他のクラスではやってるのに、いつもそのタイミングで
 そのクラスに出席されていない のかもしれません。

後者の場合は でもやはりその人自身が そのタイミングを受け取れる
状況にまだ至ってない ということだろうと思うのです。

ちゃんと必要なときに それを受け取れるようになるはずですから。


今日の左手の使い方や 微細な相手への意識の持ち方など
本当に女性として繊細なことを
全員にもれなく伝えたい気持ちであることは
もちろんなのですが、
そーいうわけなのだよな とも 冷静に考えると思えてしまうのですよね。



クンパルだけで習ってたってアブラッソ教えてもらえないじゃん と

そんなことを外で言いふらしてる輩がいるらしい という話を聞いて
とても複雑な思いがしました。

その人は「その時」ではなかったのでしょうね。

 私は色々なところで色々なことを習ってるのよ と
クンパル生のことを見下して 優越感を持っているのかもしれませんね。

どこへ行こうが 自分が最初の歩くことからサリダを教えてもらった
先生への感謝の気持ちさえ持てないような人が
この世のどこかでタンゴを勘違いして踊っているのかと思うと
虚しい気持ちでいっぱいになってしまいます。
もちろん 私に感謝しろよ なんて言ってるわけではありません。

アブラッソというのは 単純に「近い」とか「くっつく」という
感覚で覚えてもらいたくないのです。私は。

アブラッソというのは 相手を尊敬し、心が平らかに向かい合わなくては
心地よい感覚を相手に与えてあげられない、と 私は思っているのです。

アブラッソ って心の距離です。
してもらう のではなく、 してやる んでもなく、感謝を伝える のがアブラッソです。

心が未熟であれば安易なアブラッソなんか しないほうがよいです。
迷惑なだけです。

なんだか 文字におこすとエラソーな感じになっちゃってすみませんけどね。
私だって未熟モノなくせにね。 ふふん。


まあ いーや。。
ともかく
指の角度までを授業でお話する というのは
私にとっては ほんの少し勇気のいることです。

そんな ジュンコイズムを喜んで聞いてもらえるだろうか とね。

でも、今日の生徒さんたちのような学ぶ姿勢を持った人達の瞳を
みると
ああ、これを聞いてもらえてよかったなー と
とても幸せな気持ちになります。



過去ログから こちらの記事「アブラッソ」もどうぞ。
もひとつ 「女子の左手」という記事はこちらです。



0 件のコメント:

コメントを投稿