2011年8月17日水曜日

大鹿村騒動記


ずっと気になっていた映画「大鹿村騒動記」をやっと見に行くことが出来ました。

ご存知の通り、主演の原田芳雄さんの遺作となってしまった作品だけに
大変話題になり、期間延長になったらしいです。

この映画、制作費をうーんと抑えたらしいのですが、
鑑賞料も¥1,000-です。
誰でもいつでも! お得です!

そして、制作費をかけなくても こんなに素晴らしい映画ができる ということを
存分に見せつけてくれます。























2010年11月にわずか2週間で撮影してしまったというのだから
驚きます。

それも、そのときすでに大腸癌を患っていた原田さんの体調からだったのか、
とか、 これだけの役者さんが勢ぞろいしたのは、余命わずかな原田さんを
慕ってほとんど友情出演だったのではないだろうか とか
何かと勘繰ってしまいます。


いや、本当に素晴らしい役者さんばかり名演の競演です。
リハもなくぶっつけでいくことも多かったというだけあって
なんとも役者さん同士の あうんの呼吸とか 絆がみえます。


例えば、若手でいえば 瑛太とか 松たかこ とか 佐藤浩市とか どなたが
主役だっておかしくないわけですが、実に見事な脇を固めています。


あ~あ 原田芳雄さん  渋い声が素敵だなあ~。
「馬鹿野郎!」 がよく似合う。

この撮影からわずか8ヶ月足らずで、人間ここまで別人のように
なってしまうのだろうか
あまりの驚きに信じられない思いで
舞台挨拶 での変わり果てた姿が映るニュースの画面を見つめました。


老いの苦しみ、病の悲しみにやりきれない気持ちでしたが
映画を見て

原田芳雄さんが、本当にこの映画に最後の力を振り絞ったというか
渾身の力を込めた というか 燃え尽きた というか ああ まったく
そんな感じなのだ ということがわかり、
そして素晴らしく お幸せな 彼らしい最期だったのだとわかり
嬉しい気持ちに変わりました。



この映画は実際 原田さんがたびたび訪れていた
長野県の大鹿村が舞台です。


昔から「鹿」の名前がつく村には 代々 村の歌舞伎が伝えられているらしく、
時代とともに消えてしまった村や、隣の町と合併したり色々あるでしょうが、
ともかく この大鹿村では300年続いているらしいのです。


映画では、その「大鹿歌舞伎」を村人でつくってゆくこと。
その本番前になって 13年前駆け落ちして村から出た二人が
ひょっこり戻ってきたことにより起こる騒動が描かれています。

歌舞伎の場面では、実際の村人達が固唾を呑んで舞台に見入る
姿も映されています。

こーゆう場合、
村の人達にとって、東京からたくさんの俳優さんやら、撮影スタッフ達が
ぞろぞろやってきて、生活を荒らされることは穏やかではないことであるはずで、
うまくいかないこともあるのでしょうが、
この映画では 実際の村長さんも そのまま「村長さん役」で出てますし

何より、村人達が目をキラキラさせて 「ホンモノの俳優さん達がする歌舞伎」を
楽しそうに見ている姿を見れば、和やかな撮影だったのではないか ということも
伺えます。
(もちろん中には プロのエキストラも入ってるでしょうが)


原田さんの台詞

「 仇も 恨みも 是まで 是まで 」 

というのが非常に印象深いです。ご本人が今 天上で同じように言ってる
ように思えます。

「馬鹿野郎 つべこべ言ったって しょーがねーや」 とか。言いそう。


ともかく 原田芳雄さんの追悼作品 おすすめです。


そして心からご冥福をお祈りします。。





ところで、10月
クンパル合宿は秩父ですが、今回行くのは「小鹿野」という所です。

「鹿」ですね。。。


で、やっぱりここにも歌舞伎がありましたよ。


小鹿野歌舞伎



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