2009年11月2日月曜日

家紋

葬式ってーのは もう何十年も会っていなかったような
親戚も一同に会す 絶好の機会であり

大変 不謹慎極まりない というお叱りを恐れずに言うのであれば

妙な高揚

つまり わくわくするような気持ちも    ある。




母せつこは 旧制を 浅井 といい 愛知県の田舎育ちである。

浅井方の親戚    せつこの兄さんとか   そこの娘さんとか   にも このたび


いや 本当に 何十年ぶりに顔を合わせ

変わらない元気そうな姿をみて 本当に嬉しく懐かしかった。




せつこの兄さんの奥さん
まあ 私は 「おばちゃん」と呼んでるが

そのおばちゃんから 姉が興味深い話を聞いた という。



「ほら せっちゃんの着物みてみい。 家紋がついてるだらあ?
 あれはね 浅井の家紋なんだで。
 浅井の家紋ったら そりゃーすごいんだから。
 うちは豪族の出だでね。」


とまあ、そんな話であったらしい。



姉から その話を聞き、

「へ~え、すごいねえ~、せっちゃんちは。
ってゆーか そんな喪服もってることがスゲエなあ・・いいなあ~」なんて言ってた そのあと



私はお経をあげて下さった坊さんと しばし話し込み、その話題の中でも
「家紋」のお話があった。



坊さん曰く

「結婚するときは白を着るものですよね? 着物にしても、ウェディングドレスにしても。

あれは、嫁ぐ家の色に染まる為です。

喪服は黒ですから、染まりません。 女性は嫁ぐとき、実家の家紋を入れた喪服をもって
嫁いだものなんですよ。

女性が結婚するとき、唯一 実家のものを持ち込んでよかったのが喪服なんです。
なんて言うか・・・女のプライドといいましょうか ねえ。

ちなみに染まらない色。 黒い制服を着る職業の人は、他人の意見や雑念・・・それらに
染まってはならない職業の人が着るものなんです。

例えば、裁判官ですとかね、 お坊さんもそうですけどね。」






私は小さい頃から、年寄りなんかに そーいった昔の話とか
いわゆる日本のしきたり とか  そんな話を聞くのがやたらに好きであった。



小学校の頃 だったかなあ・・・


学校の図画の時間かな・・・・・家の家紋を調べてきましょう とかゆーのがあって

そのとき、母せつこに五十嵐の家紋はな~に?と聞いた。


「二重亀甲五三の桐(にじゅうきっこうごさんのきり)だよ。」 と。



それがコレ↓













不思議なもんで、こーゆうことは ぜんっぜん忘れないんだよね。

ほんとは嫁ぐ前に、この家紋で喪服つくるべきだったんだろーが・・・


いずれつくるかな~。




ちなみにちなみに

坊さんに 「もう嫁いじゃった場合はどーなります?」と聞いたら


「まあ、どちらの家紋でもよろしいでしょうが・・・せっかくですから生家の家紋の
ほうがよろしいんじゃないですか?」 との答えであった。



よく日に焼けた坊さんであった。



                   あれはゴルフ焼けだろう・・・とにらんでいる。



最近 家系図つくるのが流行ってるんだってさ。

うわ~ いいなあ~。  すごい好き。  超やりたいなあ~。



ご先祖がどーのとか  そーいう「家系」というものに 強いこだわりを持つのは
日本人だけらしいね。

私はすごく興味があるけどなあ~。





そーいえば、ずいぶん前に
うちの姉と、姉のだんなと 最近の葬式にはろくでもねー格好してくるヤツがいる って
話をしてて

 「そうそう、この前なんか紫のスカート着て来てる バカヤローがいたよ」 と
姉が言ったら

姉のだんなが 

 「それなら黒いジャージのほうが まだマシだな 」と言ったので

爆笑してしまった。





でもさ、いわゆる そーゆう日本のしきたり とか 風習 とか 文化 とか

変化してゆくものね。
家紋なんて なんだそれ? 喪服?黒いセーターでいいじゃん なんて
なっちゃうのかな・・・いずれは。

寂しいなあ。




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